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15 marzo 1921

去る3月15日は100年前の1921年にカルロ・グッチとジョルジョ・パローディがジェノヴァで正式にモトグッチ社の設立手続きを行った日でした。その少し前からマンデッロ・デル・ラーリオでは市をあげて道路を飾ったり準備をしていましたが、残念ながらCOVID19感染のレッド・ゾーンに指定されていたので、人を集められない代わりにネットでそれらを紹介していました。
 
そんな中、モトグッチ95周年イベントでマンデッロで知り合ったカルロから「オンラインのテストしよう」と連絡が来たのです。カルロはマンデッロに持ち込んだ私のV65のグリーンカード(保険)の手配をした事務所の人で、地域の旧車クラブのメンバーでもあり、マンデッロでのモトグッチイベントを主催するメンバーの一人だったのです。ちょっぴり古めのV65をレストアしてイタリアまで持ち込んだ日本人、そしてモトグッチの整備業もしているということで当時えらく肩入れしてくれて彼らが主催したモト&ファッションショーに出させてくれたりしました。


 
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オンラインミーティング?zoomかな?と待っていたらVmixというサイトのリンクが送られてきて、上の画像がテストの様子です。左下がカルロ、あとは知らない方で、この時はぼんやり「この人たち誰だろう?」と思ってました。そして14日になって「15日夜9時だよ、プロセッコでも用意して待ってて」などと言ってきたので、これは各クラブの代表が集まって乾杯するんだな!とオーナーズクラブオブジャパンの佐藤会長にも連絡して日本での16日早朝早起きして待機してたのです。


 
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それがフタを開けてみたら私の地元放送局の生放送出演だったのです。まあ前からカルロは詳しく説明はしてくれないタイプでしたが、私の語学力の低さもあって勘違いしてました。佐藤会長には悪いことしました。水色のセーターは局の司会者、赤いシャツはマンデッロの市長リッカルドです。
 
そんなに達者に話せない上に、祝辞を言って乾杯程度にしか思ってなかったので焦ってしまいグダグダでした(笑)先方も承知の上で、たくさんこちらに振ることはなくあちらのほうでモトグッチリパラーレの紹介などいろいろ説明してくれたのですが、あとでコメント欄を見たら「massiはボトル1本開けちまってるゾ」(乾杯用のプロセッコとグラスを横に置いていたからでしょう)というコメントがあったので、見ていた皆さんには酔ってグダグダになってると思われたのかもしれません。



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モトグッチメンテナンスブックを持っているのはオスカルというモトジャーナリストです。先のカルロが日本ではまず手に入らない書物をくれたので、お返しに帰国後にメンテナンスブックを彼に送ったのです。どうやら95周年のときの出会いに加え、この本などを見て日本の、なんて言うんでしょう、エンスージアスト(えらい懐かしいような言葉ですが!笑)として紹介しようと思ってくれたのでしょう。
ちなみに上の画像の左の本Cuori a pistoneはオンラインのテストをしたときに右上に映ってる方が著したものでした。オンラインとスタジオから、モトグッチに関わった人物が7人紹介された番組だったのでした。テストのときは全員イタリア語を話していたので外国人は私だけだったようでした。今更ながらに大汗ものでした。


 
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少しカルロの話をします。95周年イベントのとき日本に帰る前にモトグッチリパラーレで修理や車検整備などさせていただいた紀文食品様のモトグッチの話を彼にしました。
 
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紀文ヒストリー

紀文の創業者の方が戦後すぐの1946年にモトグッチを入手して毎朝築地から外房へ魚の仕入れにモトグッチで出かけ会社を大きくしたというストーリーを聞いたカルロは「ジョバンニ・ラナと同じだ!」と興奮しました。イタリアにも
リンク

モトレジェッラ65で自家製のトルテッリーニを配達

して、のちに大きなパスタ会社まで育てたジョバンニ・ラナという方がいたのです。世界的にも有名になった冷凍生パスタメーカーの会社名もそのままジョバンニラナです。日本でもトルテッリーニではないですがラヴィオリが通販で買えるようですのでよかったらお試しください。


 
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先にも書きましたがカルロは旧車クラブ「ヴェッキエ・ルオーテ・デル・ラーリオ」のメンバーです。コモ湖とレッコ湖を中心にしたエリアをラーリオと呼びますが、そこの旧車クラブのメンバーと言うだけあってモトグッチ紀文号のことを調べあげてくれました。
エンジンナンバーから、これはスポルト14で1930年3月21日に製造されローマの代理店に売られていった車両だとわかりました。ただしフレームは出荷時のものとは異なり、フレームナンバーからは1930年製のほかのスポルト14と1939年製のGTVの2台が見つかってしまったのです。本当はあってはならないのですが・・・(笑)
 
ちなみにスポルト14はインテークバルブがサイドバルブでエキゾーストバルブがオーバーヘッドバルブ(高温になるバルブが冷えやすい位置に置かれています)なのに対して、GTVは両方共オーバーヘッドバルブになり燃焼室もペントルーフ型になっています。エンジンの技術はどんどん進んでいますが、フレームはまだあまり変わりなく共用できそうですからGTVのフレームに替えられた可能性も捨てきれません。ただ仮に1939年製のGTVのフレームに交換されてその後日本に来たのだとして、紀文の創業者の方は1946年に買われたということですが、終戦後1年で高級外車が輸入されたとは考えにくいので戦前に日本に来ているはずです。日本が対米開戦する1941年はすぐやってきます。日本の敗色濃くなる戦争後半は海運もままならなくなっていたでしょうから、1939年から1944年あたりの短い間に日本にやってこなければなりません。モトグッチ紀文号の外装はまるまるスポルト14ですし、やはり1930年製のほかのスポルト14のフレームが使われているのでしょう。
それにしてもどういう経緯で日本にやってきたのか?とても興味深いですね!あと、戦時中の金属類回収令を受けて供出されたりせず、無事よその国での戦時を生き抜いてよかったです。


 
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マンデッロでの100周年イベントはいつも通り9月に予定されています。例年金曜に始まって日曜に終わるところ、今年は9月6日月曜から12日日曜までと1週間のイベントになるようです。どういう形で開催するか、探り探りだと思いますが・・・。
ポスターのコピーは「スタートはいつなんだい?」ですが、もう始まっています。インタビュー番組で私と前後して出た中に往年の名車ガレット(ポスターに写るオンドリが描かれた車両です)をモチーフとしたガレット・エレクトリックを発表した若きデザイナーもいました。すでにモトグッチの次の100年が始まっているのです。
 
mas

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謹賀新年

毎度ご愛顧いただきまして、有難うございます。
2020年もお陰様を持ちまして無事過ごすことが出来ました。
2021年もMOTO GUZZIオンリーです。
今年もご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。

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RIPA-Shiga
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オゾンの功罪

先日のことラジオでこのコロナ禍の中ならではの製品の紹介をしていました。幕張メッセで開催された「医療と介護の総合展」に出展されていた除菌のためのオゾン水の生成機です。アルコールも塩素も使わずに除菌ができ、しかも使用後に毒性の残留物がなく、インフルエンザウィルスの不活化も確認されていると話されていました。ラジオ番組のスタッフが試しに手を洗ってみたら肌がサラサラになったと・・・それは皮脂がオゾンによって分解されたからという解説でした。へえ〜。ただし一般家庭で買えるような価格帯じゃありませんでしたので、ここは普及型の登場が待たれます。
 
オゾンは分子式でO₃、分子式O₂の酸素分子に酸素原子Oが加わったものです。作業をしながら聞いていたのですが、このオゾン0₃はわりとたやすくO₂とOにわかれるそうで、このわかれた酸素原子Oが強力で、菌や汚れなどの元と反応して菌や汚れや匂いなどを消すという解説だったように思います。そしてオゾン水は飲んでも害は無いが、オゾンガスは吸ったら危険というお話もあって、もう少し詳しく聞きたかったなと思うところでありました。
 
そういえばペットの匂いを取るオゾン発生器などの商品を見たことがありました。試しにオゾンでネット検索してみると除菌・脱臭などのたくさんの製品が見つかります。ですが私の仕事柄、オゾンと聞くとどうしても悪い影響のほうが頭をよぎるのです。まずはゴム製品のオゾンクラックという言葉を聞いたことありませんでしょうか?また皆さまのモトグッチのエンジン前部のオルタネーターカバー(比較的新しいモデルは除く)の下部にベロのような突起があることにお気づきかと思いますがこれもオゾンと関係があります。


  
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オゾンは紫外線(太陽光)や放射線や高速電子の衝突などによって発生します。私たちグッチスタの身近なシチュエーションとしては、ブラシを有した発電機やモーターが作動した際やポイント式点火装置のコンタクトブレーカー(ポイント)開閉により生じる放電により空気中の酸素からオゾンを作り出します。
 
こういうプロセスです↓
3つの酸素分子のうち「O₂ O₂ O₂」
1つが放電を受け2つの酸素原子に分かれ「O₂ O O O₂」
残り2つの酸素分子と合体してオゾン2つに「O₃ O₃」
 
そのため自動車のオルタネーターやデストリビューターなどは密封されずに外気と流通があるよう設計されています。モトグッチにおいては例えばV7や850ルマンなどを見てもオルタネーターカバーの下部にベロが出ていて空気が流通するようになっています。水がかかりやすいエンジン前部で中には電気部品があるのだから密閉したくなるもんですがそうはなっていません。そしてその後ルマン2からはフランジも追加されて空気の窓が増やされました。より空気の循環を多くして、もしかしたらオゾン対策だけでなく放熱効果も期待したのかもしれません。デストリビューターもモトグッチの場合、上部カバーは雨などが入らないよう密閉されていますが裏側に通気口が開いています。

こういった自動車関連のオゾン対策はいつごろから始まったんでしょう? 古くは(の一例ですが)1960年代から販売が始まったSUZUKIフロンテではデストリビューターにエアクリーナーケースからパイプが繋げられ、エンジンの負圧によってデストリビューター内の空気を積極的に入れ替えようとしていたそうです。
同時代のモトグッチは単気筒・チェーンドライブのモデルが主流ですがコンタクトブレーカーが内蔵されている側のカバーも通気があります。さらにさらに、コンタクトブレーカーが独立してクランクケースの上に乗っていた戦前の単気筒モデルでさえコンタクトブレーカーのカバーにしっかり穴が開けられています。オゾンは1785年に発見され、早くからオゾン生成に電気(電子?)との因果にも目が向けられていたようですから、モトグッチの最初期のモデルに反映されているとしてもうなずけます。
 
ところでなぜオゾンがあってはいけないのか?
まずオゾンによる除菌・脱臭に話を戻します。どうしてオゾンに除菌・脱臭(漂白も)の効果があるのでしょう。前にオゾンはたやすく酸素分子O₂と酸素原子Oに分離すると書きましたが、この酸素原子Oが菌や匂いのもとを、同様に金属やゴムなども攻撃します。攻撃なんて言ってますが酸素原子Oに意思があるわけではないので、目標を定めてあれこれしているのではありません。オゾンから解き放たれた酸素原子Oがたまたまそこにあるものと反応しているということでしょう。酸化させているわけですね。
 
酸化によって細菌の細胞壁を破壊して死滅させたり、酸化によって匂いの成分を分解したり、モトグッチ関連では酸化によって金属を腐食してコンタクトブレーカーなど接点の導通不良を起こしたり、酸化によってゴムの結合を切断してタイヤ表面にクラックを生じさせるのです。

もう何年も前のことですが、あるタイヤメーカーのあるモデルでオゾンクラックとおぼしきトラブルが連発したことがありました。最初はおひとりのお客さまからクレームがあり、タイヤワックスが原因でクラックが生じることがあるのでその点をお客さまに確認しつつ、メーカーサイドとも相談のうえタイヤを交換させていただいたのですが、その後もちょくちょくクラックが発生したのでした。オゾンクラックだったのなら、もしかしたら通気の悪い場所に大型コンプレッサーかなにかと一緒に保管されていたのでしょうか。その後こちらのメーカーのタイヤは使わなくなってしまいました。クレームに対応はちゃんとしてくださったのですが、余分に幾度もタイヤ交換しなければならないのもどうかと思いまして・・・・・。

役にも立てば害も為すオゾンですが、濃度によって影響の度合いが違います。濃度が管理されたオゾン関連製品に危険はないことを一応最後に書かせていただきます。
 
 
massi

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真のボンド

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マンデッロ・デル・ラーリオのモトグッチの本社工場正面のかつての搬送口にはこの写真が大きく飾られていました(2017年以降は未確認ですが)。そうジェームズ・ボンドに扮したショーン・コネリーがモトグッチ、恐らく850GTにまたがっているのです。
 
後年の別のボンドが某B○○にまたがってスクリーンに登場しましたが、そのころは「最近のボンドはB○○に乗ってるらしいが、真のボンドはモトグッチに乗ってるのサ!」などとこの写真を掲げてイタリアのグッチスティがネット上で叫んでいたものです。笑
 
ただ、調べましたがボンドがモトグッチに乗るシーンはどこにも無く、この写真もショーン・コネリーではあるけどジェームズ・ボンド役のものとは限らないですよね。でも我々だけがそうだと信じ込んでいてもいいじゃないですか。

2020年10月31日 バハマにて 享年90歳

R.I.P
安らかにお眠りください
 
mas

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RIPARAREの夏休み

  • 2020.08.08 Saturday
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グッチスティの皆様

毎度ご愛顧いただきまして、有難うございます。
お伝えするのが遅くなりましたが、RIPAは下記の通り
夏休みとなりますので、ご不便をお掛けする事と思いますが
宜しくお願い致します。



2020年8月11日〜8月14日迄

15日より平常通り営業致します。



画像はニューモデル?
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           ・・・・ではありません。( ´艸`)

最初の”グッチスティの皆様”は文法的におかしい?・・はい、ご勘弁を
RIPA-Shiga

ひょっとして脱税!?

モトグッチリパラーレでお預かりしたインジェクション車、いざ整備を始めてタンクを外してみると、外気温センサーあるいは吸気温センサーに施されたイタズラに気づくということがたま〜にあります。イタズラというのはECUに実際とは異なる気温情報を送り込むために気温センサーからECUへの配線上に後付けパーツをひとつ加えてあることなのですが、そのパーツの中身は恐らく抵抗(電気部品の)なのでしょう。
 
気温センサー(温度センサー)の正体はサーミスタという温度の変化に応じて抵抗値の変化が大きい抵抗体です。抵抗値によってECUに温度情報を伝えていて、どのような情報かというと、温度が上がると抵抗値は小さくなり、温度が下がると抵抗値が大きくなるのです。なので抵抗を増やしてやれば実際より低い気温だとECUに勘違いさせることができるのです。そうするとECUはそれに対応して燃料噴射時間を増やす、つまり燃調を濃くするのです。
 
このパーツを付けていたお客さまに経緯を伺ったら、アクセルオフ時のアフターファイヤー(パンパンと音がするサイレンサーなど排気系の中で起きる異常燃焼)が気になったから装着したということでした。たしかに環境性能をクリアするために近年のセッティングはリーン(薄め)に振っています。それを濃く(リッチに)すればアフターファイヤーは収まるかもしれません。それでも抜けの良すぎるサイレンサーを付けていたりすると、それでも収まらないこともありますが。


 
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上の図はモトグッチがエレクトリックフュエルインジェクション(EFI)を導入した当時のワークショップマニュアルに載っているイラストです。燃料噴射(図の表題でいうiniezione)と点火(同accensione)を制御する回路の様子で、モデルはカリフォルニアIIIです。カリフォルニアIIIにはキャブレターモデルとEFIモデルがありましたが当時の輸入元の判断でEFIモデルは日本に輸入されませんでした。(余談ですがこの頃のモトグッチは、新しいシステムを導入するときはいつもカリフォルニアに最初に採用させていました)そして図中、エアークリーナーボックスに取り付けられた吸気温センサーを矢印で示しました。まさにこの吸気温センサーとECUを結ぶ配線の途中に先に書いたパーツを割り込ませていたのです。それによって燃料噴射時間を増やして一率に燃調を濃くすることによってアフターファイヤーを防ごうとしているのです。
 
ただ・・・・・この燃調を濃くするということに、ど〜〜〜うにも腑に落ちない側面を感じていたのです。
継続検査、いわゆる車検を受けるたびに私たちが払っている自動車重量税は現在(2020年6月)、自家用小型二輪車の場合年額1900円と定められています。なので車検受検時に2年分の3800円を納付しなければなりません。ただし車齢を重ねていって新車登録から13年超・18年超と進むほどに増税されて最終的に年額2500円、つまり車検受検時には2年分の5000円の重量税を納付しなければならなくなりました。ただ、リパラーレのお客さまには20年30年と同一モトグッチに乗り続けていらっしゃる方が多く、そういう方は「もともと5000円だよ、普通じゃん?」と思われるでしょうが、平成24年度税制改正でそれまで全ての自家用小型二輪の継続検査時の重量税が5000円だったのを3800円に改正したうえで、新車登録から18年超の車齢になると「古いがゆえ」に「3800円から1200円分の増税(2年)」となっているのです。もともと二輪車の場合はエコカー減税の対象にはなっていない一方、18年超などの古い車両つまり環境性能の面でも古くて環境負荷が大きい車両は、エコカー減税同様の観点から増税対象になるということのようです。
 
アフターファイヤー解消のために細工をして燃料を増量したら、いわゆるクリーンな排出ガスの範疇を越える可能性があります。新しいモデルであるがゆえに、つまり環境性能が基準に達しているがゆえに古いモデルに比べて重量税が安いのにも関わらず、もし排出ガスがクリーンではなくなったらば、燃費が悪くなったらば・・・・・ならばそれは言い換えれば昔ながらに5000円の重量税を払っている立場からしたら「脱税に値する!?」のではないかとかねがね感じていたのです。いつの日かそういう主張を当ブログに書いてみようと思っていたのですが、私が3年前に作ったV65スクランブラーの土台としてオークションで入手した中古V65フロリダが、製造年1986〜1995年(昭和61〜平成7年)だったにも関わらずなんと重量税3800円だったのです。最も古く製造されたV65フロリダだったとしても平成24年度税制改正の前の非エコなモデルなのにです。
このV65フロリダは型式不明として登録されていたので、製造年不明ということからそのような処理がなされたのか?単純に日本国内での初年度登録が新しいからなのか?輸入は新車しかしたことがありませんのでそこはわかりませんが、結果として実際には現代のエコな基準はまず満たしていないであろうに重量税は最新のモデルと同等に認定されているのです。あれれ!?これでは他人のことは言えないではないか・・・・・と、少々筆が鈍っていたところなのでした。が、結局は書いていますが(笑)
 

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さてさて、実は自動車重量税はそもそも道路の建設や整備に充てる道路特定財源としてスタートしたのに目的とする道路整備も目途がついたからとなんにでも使える一般財源化して徴収し続けるのはけしからん!であるとか、そもそも自動車の重量に応じて道路の整備に充てるという性格の重量税なのに、すでにガソリン税も常日頃払っているにもかかわらず環境性能によって減税だの増税だのはそぐわないのではないかという様々な議論もあるようですが・・・・・
 
それは置いておいて(笑)
 
問題のパーツを付けるとECUがどのような勘違いをさせられるのか、実車を診断機に接続して調べたことがあります。表示された気温はなんと−15度!!そのときの室温は23度でした。38度ほどの差になります。上の図はモトグッチが採用してきた2タイプの気温センサーと、その温度と抵抗値の表です。もう暑くなってきましたので、38度程度の差をこの表をもとに、温度は室温が30度、診断機上が−10℃と仮定すると、抵抗値の差は16.599−2.417=14.182kΩになるので、14kΩの抵抗を気温センサーとECUの間に割り込ませるとECUは+30度を−10度と勘違って認識するということになります。
ただし表をご覧の通り温度が低くなるほど抵抗値の変化の度合いが大きくなるので、14kΩの抵抗を使えばどの気温からも40度低くなるわけではありません。またこのようなパーツをどれくらいの数のメーカーが作っているか知りませんのであくまでも一例です。ちなみに今まで見させていただいた範囲ではこのようなパーツをつけているとたいていプラグは焼けていないようです。では気温を40度も勘違いさせられると一体どれくらい燃料が増量される=濃くなるのでしょうか?
 
「PV=nRT」
これは理想気体の状態をあらわす方程式です。P(圧力)V(体積)=n(mol=分子数)R(気体定数=0.082)T(絶対温度K)となります。
 
いかにしてこの方程式が導き出されたか?、気体定数ってナニ?、等の細かい説明まではご勘弁願います(笑)この方程式で見ていただきたいのは、圧力と体積が一定ならば、分子数は温度に反比例するということです。これをエンジンの燃焼室内に置き換えると、吸入された混合気の状態(圧力と体積)が仮に一定ならば、そこに含まれる酸素量は気温に反比例する、つまり気温が高くなれば酸素量は減り低くなれば増えるということです。「冬は(酸素濃いから)ガス濃くしよう」みたいなライダーのやり取り(言いませんか?笑)の根拠がきっちり方程式であらわされているのです。
 
では計算してみましょう。まずここまで温度の単位を「度」とのみ書いていましたが、言うまでもなくこれは摂氏、記号は℃、セルシウス温度です。ですが上の方程式では絶対温度、記号はK(ケルビン)を使うので換算しなければなりません。0K=−273℃とします。すると先の仮定の温度を換算してみると室温30℃は303K、診断機測定値−10℃は263Kとなります。
なので気温を30℃から−10℃に勘違いさせるということは絶対温度で303Kを263Kに勘違いさせるということになります。つまり気温は263K÷303K=0.867倍に勘違いさせられたということであり、それに基づいて気温と酸素量が反比例するので酸素のほうは1÷0.867=1.153倍になったと判断されます。なので酸素量が増えたと勘違いさせられたECUはそれに応じて本来の設定から15.3%ほど噴射量を増やしてしまうのです。この計算のあたりは某自動車メーカーの開発の方のお知恵拝借しましたが、私の消化不良で説明に間違いもあるやもしれません。なにか重大な間違いにお気づきの方はどうぞご指摘ください!
なおこれはあくまでも理論上です。燃料噴射量は様々な情報を集めて計算されています。これはある仮定(室温等)にたって、気温以外の条件は全て同条件とするとこんな推計ができるかな〜、というものとご理解ください。


 
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それにしても、もしこのイタズラによって燃費が15%悪くなるとしたら、環境性能を達成すべく努力した開発者は涙がちょちょぎれることでしょう。先にプラグが焼けていなかったと書きましたがそれも無理ありません。燃調はさまざまな状況に合わせるべくマッピングされているのに、そこから全領域一律に濃くされているのですから。低負荷時もアイドリング時も無駄に濃くなっているわけです。それなりの走り方をしないと標準プラグが焼けるはずもありません。 
 
また排ガス規制車の場合、車検時には件のパーツを外しておけばガス検は通るという前提なのかもしれませんが、常時濃い状態で走っていたら吸気系〜排気系に残留ガスが残っていてガス検に合格できないことも想定できます。キャタライザーの劣化が早まって早期に交換しなければならなくなることも考えられます。ご用心ください。なおアフターファイヤーの発生はリーンだけでなくリッチな場合にもあり、抜けが良すぎる社外サイレンサーが原因の場合もあります。また、バルブクリアランスの不正や左右シリンダーの同調がとれていないことが原因の場合もあります。そのあたりもっとモトグッチに限らずメーカーサイドが啓発する必要もあるのかもしれませんね。
 
最後に、この稿を書いているうちに、ついでだからV65スクランブラーの排ガスをチェックしてみようかと思い立ちました。
こちら排ガス検査機にかけた様子です。
 
パイプをあてているのはプローブ(サイレンサーに差し込んでいるガス吸入ノズル)の入り方が浅かったのでサイレンサーエンドから2次エアーを吸わないようにしたものです。
測定結果はCOが4.7%ほどでHCが300ppm台、もう少しで車検時にガス検が義務付けられている平成11年規制のCO4.5%以下まであと一歩!、HC2000ppm以下のほうは軽々クリアしていました。1980年代のキャブセッティングです。検証が目的なので、もちろん数値を下げるためにキャブをいじったりはしていません。キャタライザー無しのキャブレター車ではなかなか良い数値だと思いませんか。V35イモラIIののち、30年ほど1000ccクラスのモトグッチのみ乗り続けてから近年久々にスモールツイン2バルブのV65に乗り、車体も軽いうえに小気味よく回るエンジンに改めて目からウロコと感じ入っていたところでしたが、燃焼室の形状など割と打算的に設計されたのかな〜と失礼ながら思っていたエンジン(V7シリーズで最近までこの設計は継承されました)が実は相当な環境性能を先取りしていたとはさらに驚きでした。
 
とはいえ、案の定私自身も重量税脱税?状態には変わりありませんでした・・・・・この話に進展(例えば、当局の摘発を受けてしまった)などありましたらまた書かせていただきます。
 
mas

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ガソリンタンク

このコロナ自粛の中モトグッチリパラーレも営業自粛したり時短勤務になったりとしたのでゴールデンウィーク+αの時間ができまして、かねてから考えていた自宅の災害対策を進めたりしておりました。たとえば昨年の令和元年台風のとき多くの方がやったのではと思いますが窓ガラスに段ボール等を貼って割れたガラスの飛散防止がそのひとつ。強風や台風の予報のたびに段ボール等をかき集めるのも手間なので(気候はますます荒れて強風の頻度もあがるかもしれませんし)、ホームセンターでプラスチック段ボールを買ってきて窓のサイズに合わせてカットしました。
 
その他いろいろやったのですが、少々出費を伴ってしまったのはポータブル発電機の購入です。停電時に地域でガソリンを持ち寄ってスマホ充電スポットを作れたり、真夏の停電時はせめて扇風機を回したら避暑寄り合い所を作れるのではと思いまして。
ということで届いた発電機の試運転も無事済ませて、しまい込む前にタンクのガソリンを抜いて、さらにガス欠ストップするまで発電機を回しました。一度カバーもあけて内部のガソリンも全部抜けるかどうかチェックしようと思っています。毎週使うものならともかく次にいつ使うかすらわからないので、やはりガソリンの入れっぱなしはよくありませんから。


 
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さて、ここ数年と言ってよいでしょうか、インジェクション車(もちろんモトグッチの)の燃料フィルターの詰まりや燃料ポンプの故障というトラブルが散見されるようになりました。それらフィルターの中には錆びのような粒子状物質が詰まっていたり、ポンプにはフィルターを通り抜けてしまった微細な粒子状物質が堆積して回らなくなっているものもありました。フィルターは定期交換部品ですからまだよいとして、ポンプの交換は痛い出費です。
この原因は・・・・・よく言われがちなのは?「タンクに水が入って錆びた」。そうですね、モトグッチもインジェクション車からでしたか、エアプレーンタイプのタンクキャップが使われ始めて、その初期のころのキャップは開閉時に水が入りやすく、入りやすいがゆえに設けられていた水抜き用のドレンパイプも詰まってしまっていてタンク内に水が入ったという事例もありました。その後改善されて水が入りにくい形状のキャップが使われるようになりました。
 
ただ、「粒子状物質」と変な書き方をしたのはわけがありまして、粒子状物質は錆びだけではなく、色からして錆びではないと見受けられるものもあるからなのです。そして実はそれは、ガソリンがイタズラしたことが原因である可能性があるのです。
「タンクの中が錆びないように常にガソリン満タンにしておく」という方はいらっしゃると思います。でもガソリンも長期放置しておくと劣化するのです。なにが起きるのかと言いますと、酸化して蟻酸や酢酸に変化して金属に対して攻撃性をもち、それによってガソリンタンク内部が腐食して粒子状物質(以下、腐食カスとしましょう笑)を生じさせていたのです。長期というのがいかほどのものか?またその他環境などの条件にも左右されるのかもしれませんが、まず、そういうことが起きるのだとご理解ください。トラブル防止のためのガソリン満タンも度が過ぎると結局錆びによるものと同様なトラブルを招くとは皮肉な話です。
また、タンクの錆び対策で水抜き剤を入れることがありますが、書きましたように錆びに思えても違うということがあります。水抜き剤とガソリン酸化防止剤(兼洗浄剤)を混同・誤用してはいけません。対策するにしてもご自分が向き合っているのが水による錆びなのか?腐食によるものなのか?見定めなくてはなりません。
 
実は中古車購入後に不調が起きてお見えになったお客様のインジェクション車でこのようなトラブルが起きていたことがあります。購入後すぐでもあり、もしかしたら前オーナーは不調に見舞われ、その原因が燃料系の詰まりと気づかずにあきらめて手放すに至ったのではと思ったものです。このような次第でモトグッチリパラーレでは近年、整備履歴がわからない(ネットで中古車購入後など)インジェクション車が整備入庫した際は燃料フィルターと燃料ポンプは転ばぬ先の杖で交換することをお勧めしています。
 
ちなみにキャブレター車の場合フロートチャンバー内に微細なカスが若干溜まっているのを見ることはありますが、それが堆積して詰まりを生じてトラブルに至ったということは稀ではないかと思います。
そのかわりフュエルコックが詰まった事例はありました。コックの上についているフィルターが詰まったのではありません。フィルターを通り抜けた微細カスがコック内部に沈殿してガソリン流路を塞いでいました。


 
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こういったトラブルを防ぐ狙いもあったのか、モトグッチの近年?のモデルのガソリンタンクは樹脂製になりましたが、金属製のタンクの場合は空にしておくのも錆びそうでなにか不安だし、かといってガソリン満タンにして長期放置してもいけないならどうすればっ?・・・・・大きなカスはフィルターが止めます。フィルターを通り抜けた微細カスはエンジンが動いている分には流れていって燃焼室に吸い込まれ、燃焼室内で燃えなくともエキパイを通って外に排出されるということが想像されます。しかし長くエンジンを動かさないとどこか溜まりやすいところに沈殿〜固着を繰り返し積み重ね、ガソリン流路や、それほど内部が狭いわけではない燃料ポンプすら詰まらせたのでしょう。つまり結局のところ適度な期間内に走ってガソリンを新しくするのがベストなのです。
そうは言っても、どうしてもご事情により長期保管しなければならないお客様はどうかご相談くださいませ。ちなみに最初に書いた私の発電機は、分解して極力内部のガソリンを抜いたあと、ガソリンタンクには乾燥剤でも入れておこうと思っています。
 
ところで 、
ガソリン満タンの話のついでに書きますが、整備でお預かりする車両がガソリンほぼ満タンであることがままあります。自動車整備業ですので仕方がないものの、工場内の総ガソリン量があまりに多いのも気味が悪いものです。ガソリンタンク満タンなのは恐らく最後に乗られたときに満タンにしてから帰宅して置いておかれたのだろうなあ?と推測しておりますが、たまにトリップメーターが2〜3kmということがあります。ああ、ご来店直前に入れたんだなあ〜(泣)と・・・・・。
整備の際はガソリンタンクをはずすことが多くあります。車検整備や12ヶ月整備のときは必ずはずします。その際満タンで重いタンクを落としてはいけないので、ガソリンを携行缶に移してから運搬しています。タンク落下、ガソリン劣化、こういったさまざまな要素から、不要不急のガソリン満タンは避けていただければ幸いです!
 
mas

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シールテープ

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以前からよく見かけていたのですが、フュエルコックの取り付けねじ部に巻かれたシールテープ。この部分からのガソリン漏れやにじみに対処したものでしょう。もしかしたらわりと一般化した手法なのかもしれませんが、はっきり言って間違っています。
 
画像の車体ではにじみが止まらなかったことがわかりやすくシールテープが変色しています。まあたまにこういった変色が無い、つまり結果的ににじみが止まっている車体もあることも事実です(ただしシールテープが効いたせいかどうかまではわかりません)。ただそれは幸運だっただけではないでしょうか。
ではなぜこのフュエルコック取り付けにシールテープを使ってはいけないのでしょうか。実はシールテープが有効かどうかはネジの形状によるのです。

 
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手描きで申し訳ありません、上の図をご覧ください。
シールテープによるシーリングが有効なのはテーパーねじのほうなのです。図では4山のめねじに4山のおねじを差し込んでいくイメージです。黒い矢印は締めこんで行く方向です。テーパーねじは締め付けの序盤ではゆるゆるで、終盤にめねじとおねじの面がピタッと合うように作られています。その接触面積が広いので耐密性が高いのです。ただ隙間がまったくゼロというわけにはゆかず、そこを補助するのがシールテープなのです。
 
一方平行ねじ(一般的なねじ)は、めねじよりおねじのほうが少し細く作られています。考えてみてください、もしきっちり同じ径(もしくは極めて近い径)で作られていたら摩擦が大きすぎて入っていくことも困難なのです。適当な隙間があるのでするすると入ってゆき、ボルトあたまが着座するとボルトあたまの方向(矢印A)に引っ張られるので、めねじとおねじの片面(図では右側)が密着するのです。ただし、この図ではわかりやすく大きめに描いていますが、密着した面の反対側の面には隙間ができます。これを立体化するとらせん状の隙間(つまりらせん状の通路)となるので耐密性は期待できません。

 
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ですので、平行ねじの場合はガスケットを使う必要があります。
上の画像はフュエルコックに使われているガスケットです。ナットの中で2つのパイプにはさまれています。燃料タンク側のパイプには正ねじが切られて、コック側のパイプには逆ねじが切られているのでナットを締めこんでゆくと2つのパイプがより密着してガスケットを強くはさむ構造になっています(この画像では上下ともフュエルコックのねじ部を撮っています)。この構造での漏れやにじみが出たときの正しい対処法は、「ガスケットを点検・新しくする」「ガスケットが接触するパイプ面に異常がないか点検・修正する」「ナットに割れがあったりねじが傷んでいないか点検・新しくする」となります。

 
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もし、ガスケット・パイプ・ナットに異常があったら、いくらシールテープを巻いても漏れ・にじみは止まりません。上の図で説明します。
ナットを締めこむと左右2つのパイプ(タンク側とフュエルコック側)は矢印Bの方向にはさんだガスケットを圧縮しようとします。それによって耐密性が高まるのですが一方、両パイプのねじはナットのねじに矢印Cの方向に押し付けられるのでねじ山の反対側(図では内側)に隙間ができます。この隙間はテーパーねじのものよりも大きいので、もしガスケットなどに異常があってガソリンをシールできていなかったら、構造上シールテープを巻いたくらいでは対処できないのです。「ガスケット面でシールする」という、構造に即した対処をしましょう。
 
ちなみになぜこのフュエルコックに耐密性の高いテーパーねじを使わなかったのかというと、テーパーねじがキュッと締めてゆくほど耐密性が高くなる反面、適当なフュエルコックの向き(角度)で止まらない可能性が高いためでしょう。平行ねじならナットのみを回して締めこめるので、フュエルコックを任意の角度で取り付けることができるのです。 
 
mas

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連休のお知らせ

モトグッチオーナー各位

毎度ご愛顧いただきまして、有難うございます。

「緊急事態宣言」の折、おそれいりますがリパラーレも業務休業と致します。
皆様にはご不便をお掛けしますが、ご理解の程お願い申し上げます。

休業期間 4月28日〜5月6日迄
s-46 Moto Guzzi V85 TT.jpg

皆様”コロナウイルス”には充分ご注意下さい。

休み明けには業務遅れを取り戻すべく頑張らなくてはいけませんので、
整備にお持ちいただきましたら幸いです。(笑)

宜しくお願い致します。


RIPA-Shiga

ゴクミ

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V11のファイナルケースです。クラッチ等の整備のためにエンジンを降ろすべく作業していましたら、ファイナルミッションのピニオンシャフトが振れてしまっているのを発見したのです。
 
画像は一度ケースや各パーツを分解・洗浄したのち、位置関係がわかりやすいように仮組みしたものです。ケース内にギアが見えていますが、これがピニオンシャフトです。


 
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さて・・・・・・・なんでこんなになっちゃったのだろう・・・・?と思いつつふと見ると、なんと答えは簡単なものでした。うっかりミスで生じたダメージは大きいものでしたが。
 
画像左端をご覧ください。ドライブシャフトの両端に設けられた2つのカルダンジョイント(ユニバーサルジョイント)の角度(位相)がずれて組みつけられていたのです。カルダンジョイントは十字の軸を4つのベアリングがホールドしていて2つの角度の異なる軸の回転力を伝えることが出来ます。
画像のドライブシャフトは奥がトランスミッション側で手前がファイナルミッション側です。本来は画像中央のように2つのカルダンジョイントの位相を揃えて組まなければならないのですが、画像左端のようにスプラインで接合しているので間違って組むこともできてしまうのです。
 
表題のゴクミはもちろん元アイドルの彼女のことなのではなくて「誤組み」という意味なのでした。


 
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後ろ側、ファイナルミッション側のカルダンジョイントと、手元にあった850ルマンのダブルジョイントを並べてみました。ダブルジョイントから2つのカルダンジョイントの位相が揃っているのがわかると思います。
 
ちなみにこの部品はユニバーサルジョイントとも呼ばれるのですが、モトグッチ社のパーツリストではGiunto Cardanico カルダンジョイントと書かれています。これは1500年代のイタリアの数学者Gerolamo Cardano ジェローラモ・カルダーノが2つの軸の角度が異なっても回転運動を伝えられる機構の原型を考案したことに由来しています。この発明が後年、シャシ上にエンジンやモーターがあって駆動輪はバネ下にある自動車や電車の発達に寄与するなんてカルダーノ氏も夢にも思わなかったでしょう。ちなみにユニバーサルジョイントという名称はアメリカで1884年に降りた特許で使われていたのだそうです。
 
さて、問題はカルダンジョイントは2つの軸、入力軸と出力軸の角度差がついても回転を伝達しますが、実は等速で回るのではなく360度回転するうちに増速と減速を2回づつ繰り返すという性質があります。そして2つの軸の角度差が大きくなると周速度の差も大きくなるのです。つまり不等速ジョイントなのです。身近なもので竹などでできたヘビのおもちゃみたいなものしか思いつかなかったのですがアレは十字構造になっていません。同じ構造のジョイントを回転させるとき、クリックリッと重い箇所があるのですがイメージできますか?(←ほかに実例探し中です。解りやすい例がありましたら教えてください!)


 
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不等速のカルダンジョイントを2つ使用し、生じる増速・減速を相殺して(片方のジョイントが増速するときにもうひとつのジョイントは減速すればよい)入力軸と出力軸の回転を等速にすることで、さまざまな用途に用いられることができます。まさにモトグッチのドライブシャフトでも、走行中にサスペンションが作動しスイングアームが動いてトランスミッションとファイナルミッションの位置関係が変化しても、しかも4輪のFR車などと比べて極端に近い為に、より以上角度がついても安心なのです。(スイングアームが動くと同時にトランスミッションとファイナルミッションの距離も変化していますが、分割式ドライブシャフトのスプラインが自由に長さを変えて対応します)
 
 
上の最後の画像は一番奥のニードルベアリングのインナーレースが磨耗してしまった様子です。ファイナルミッションのピニオンに、間違って組まれたダブルジョイントによって増速・減速の繰り返しつまり脈動が起こる。なぜ減速時があるかというとその回転位置で抵抗が生じているからであって、周速度が落ちるほどの抵抗があるなら出力軸に対して、抵抗が少ない角度差に戻そうとする(2つの軸がまっすぐになるように)力が働きます。そのせいでピニオンシャフトが振られてベアリングの破損にまで至りました。ベアリングは全て交換しましたが、小さくて一番弱い、また軸の先端にあるニードルベアリングがもっともわかりやすく磨耗・破壊に至ったのでした。
 
ついでにですが、V11までのファイナルケースのピニオンシャフトは相対する2つのテーパーローラーベアリングで保持されていましたが、V11ではボールベアリングとローラーベアリングの併用になりました。これは新作だった6速トランスミッションと同様にホイールベースを短くするための設計だと思われます。結果併用する2つのベアリングの距離が短く振れがおきやすいことを想定して奥にニードルベアリングを設置したのでしょう。さすがにゴクミは想定外だったと思いますが・・・・・。
 
 
mas


 
 

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