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昨日は東京でも霜がおりて、奥多摩の山が白くなっていました。いよいよ冬の入り口。これでもうひと息寒くなってくると、お気づきの方も多いと思いますが、排気音が変わってきます。
カーンと乾いた音が「あ、フェラーリみたい」

これはモトグッチだけのことではありません。
気温が下がると空気は収縮するので、エンジンが吸い込む空気の容量が同じであっても相対的に酸素密度が濃くなります。・・・ということは自然と空燃比が低くなる(薄くなる)わけで、それがカーンと乾いた排気音につながるのです。音ばかりでなくエンジンの回転も軽やかでとても気持ちよいものです。

もちろん外気温センサーを備えたインジェクション車であっても同様に感じ取ることができます。
東京あたりの低温で補正限度を超えてしまうとは考えられないので、補正されてなお空燃比が低くなっているとしたらそれは弊害の出ない許容範囲内と捉えられているのでしょう。 
 
 
ちなみに吸排気系を改造していると、この冬のご褒美を感じられないかも知れません。
なぜなら改造に伴って燃料を濃くセッテイングしているのがほとんどだからです。濃くするのは吸入空気量が増えるのに合わせてという理由と、手っ取り早くユーザーにトルク感をアピールできるメリットがあるからです。(これは基本セッテイングからスタートの話です)

濃くするのはよいとしても、たいがい全域で濃くしてしまっていて、それは言ってみればオール全開のサーキット向け。走行状況に配慮した燃料調整が必要なのです。
  
 
ところで濃さ薄さを簡単に走行感覚に表してみると
濃すぎるーーボトボト
濃いめーーーモリモリ
中間
薄めーーーー軽やか
薄すぎるーーカリカリ
 
ただし雑誌などの表現もそうですが、こういったチャートを単純に指標としてはいけないのです。例えば、改造当初モリモリと良いなあと感じられたセッテイングに蓄積という要素が加わって走行状況によってボトボトや軽やかに変移してゆきます。自分が常に乗っている状況で一定期間乗って初めて調子がわかるのです。同じセッテイングを持つ機械なのに乗り手ごとのクセがあるのはこういったところなのです。

そこに
推奨キットを組んだからOK・・・・ではない私たちメカニックの存在意義があるのです。

私の2台のモトグッチは共に改造していますが、わずかに希薄燃焼気味のところで落ちついています。

MASSI

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