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SPINAフレームに関して

初めて整備をさせていただくお客様のSport1100が立て続けに入ってきましたのでちょっとご案内させていただきます。

DAYTONA1000から採用されたこのフレームの腰まわりの部分。このサイドプレートの取り付けボルトは必ず換えることにしています。初期のテーパードボルトを使用しているものでは交換できないのですが、それ以降ならステンレスのキャップボルトに換えています。というのは純正のボルトは恐らくサイドプレートから突出させないように頭が薄くてすむ6mmのヘキサゴンレンチで締めるタイプを使っているのですが、それでは10mm径のボルトをきっちり締めるにはトルクを上げづらいため、リパラーレでは8mmのヘキサゴンレンチで締められるボルト(尚硬度のあるステンレスボルト使用)に換えるのです。


 
05.jpg
 

このフレームはかつてDrジョンが走らせたレーサーをベースにしていますが、やはりメーカー開発とは異なり熟成が足りなかったようで、初期のものは走らせると「どこに行こうとしているのか!?」と一抹の不安を感じさせたのが正直な印象でした。
そして市販後徐々に改善されていきます。下記スポーツモデルの変遷参照
http://www.motoguzzi-jp.com/technical/modella_s/modella_sportivi.html
フレーム図(初期)
http://www.motoguzzi-jp.com/technical/modella_s/ka_frame.html
このサイドプレートですが、アルミ製であり、かつステアリングヘッドと等しく重要なスイングアームピボットを保持する大切なパーツです。きちんと締め付けて剛性を保つ必要があります。
が、多くは緩んでいます。通常ボルトはメーカーラインでの組み立て時にトルク管理をされていますが、金属の縮み、ボルトの伸び、ワッシャーのへたり、塗装の縮みなどの複合的要素により緩みが生じていると考えられます。(言わば緩み状態です。ナットが緩んだわけではないことがおわかりでしょうか?)ですから納車段階から増し締めと、叶うならばご紹介したようなボルト交換も必要です。

特に一番上に位置するボルトはエアクリーナーケースを外さないとナットにスパナがかかりませんので、そこらへんがきちんと増し締めが施されていない原因かもしれません。ですがそれを面倒と忌避してはいけません。どうか整備業者にこの点をご依頼・ご指摘ください。ご不安な方は他所で買われた車輌でも構いませんのでお持ちください。

ちなみに増し締めの基本ですが、必ず一度緩めてから締めなおしてください。

mas

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