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基本のひと手間

オイルプレッシャーランプがチラつくというV10チェンタウロ。見るとアイドリングでチラチラ不安定に点滅し、回転をあげるとユラユラと消える。これはまずオイルプレッシャースイッチの故障か・・・・と交換すると、アイドリングではっきり点燈して、2300rpmほど回すとスパッと消えるようになりました。
 
スイッチが劣化していたのは間違いないようですが、アイドリングから2000rpmほどの間は本当にオイルプレッシャーが低いようです。完全に点燈しているので長い信号待ちしている間にメタルなどが傷むという恐れもあります。


 
21042401.jpg 
 

オイルポンプは作動しているので低回転時に少ないとすれば摩耗など考えられますがオイルポンプの摩耗でここまでになるのはまだ見たことありません。あとはオイルプレッシャーレギュレターの故障か、オイルラインの入り口の詰まりか、まさかオイルフィルターがゆるんでいるか?
 
と想定しつつチェックを始めたら、なんとオイルフィルターのゴムパッキンが一部ちぎれて外れていたのです。ここからオイルがビュービュー噴き出していたということです。ちぎれた部分はフィルターの外に落ちていました。恐らくはフィルターをネジこむ際に外側に押し出されて、最後はフィルターのエッジに切られたのでしょう。
 
通常こういう時はゴムパッキンにオイルなりグリスなりを塗ってから組むものですが、誰か知りませんがきっとそれをせずネジこんだので相手側アルミケースとの摩擦でゴムパッキンが押し出されたのでしょう。ひと手間抜いただけでエライことになります。今回のチェンタウロはエンジンから異音がしませんでしたので、ランプは点いたけどオイルは少しは回っていたのでしょう。危ない危ない。


  
21042403.jpg
 

もはや原因はわかりましたが、念のためにケース内をスコープでチェックしました。上の画像でモニターに写っているのがオイルプレッシャーレギュレターです。オイルライン脇にセットされていてエンジンの回転が高まってオイルプレッシャーが必要以上に高くなってしまわないよう、内臓のピストンを押さえているスプリングよりオイルプレッシャーが高くなったら縮んで外にオイルを逃がすようになっています。もしかしたらこのスプリングが折れて?という想定もしていたのですが、いろいろ開けることなく原因解明できて良かったです。
 
ホント、なんてことないようなひと手間でも意味のない手間は無いと改めて痛感しました。日常それを忘れないよう自分にも言い聞かせないとです。
 
mas

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